「地域貢献」の大切さを学び地元で開業。 お店を通じて大好きな明石を盛り上げたい。

地元生産者とつながり、明石の魅力を全国に発信したい

GF Kitchen 代表

山澤健一さん

お店を通じて大好きな明石を盛り上げたい。

近隣にお店が少なく、待ち望まれて誕生した「GF Kitchen」

明石城近くの閑静な住宅街の一角に2017年2月、ガレットとグルテンフリーの焼き菓子を扱うカフェ「GF Kitchen」がオープンしました。

地元の新鮮な野菜を使い、立体感のある華やかな盛りつけに

「ガレット」とは〝そば粉のクレープ〟のことで、フランス北西部の郷土料理として知られています。薄く伸ばしたそば粉の生地にハムや卵、野菜、チーズなどを挟んでいただき、生地の香ばしさとともに外はパリッと、中はもっちりとした食感が楽しめます。

一方の「グルテンフリー」とは、〝小麦などから生成されるグルテンが含まれていない〟という意味。もとはセリアック病や小麦アレルギーを持つ人のための食事療法として広まったグルテンフリー食品は欧米で健康食や美容食として人気を集め、いま日本でも注目され始めています。

 

 

 

アレルギー対策や健康食に留まらない 新しい美味しさを追求した
グルテンフリー焼き菓子

 

レストラン経営を学ぶために留学

「GF Kitchen」の評判はオープン以降、女性客を中心に口コミで広まり、いまやランチは予約なしでは入れない日も。そんな話題のお店を開いたのは、明石市で育った山澤健一さん。

「飲食業界で働いていた父の影響もあって飲食業に興味を持ち、いつか自分の店を持ちたいと思うようになりました。高校卒業後は飲食店の経営に特化した学びを求めてアメリカに留学し、ペンシルバニア州立大学ホテルレストラン経営学部に所属。卒業後は将来の独立を見据え、現場の経験を積むために料理人として働くことにしました」と振り返ります。

最初に勤めたのは、世界規模で展開する日本食レストラン「Nobu」。ニューヨーク店と東京店で調理を担当するなか、デザートを任されたのが転機となりました。

「気づけばデザートづくりにのめり込み、もっと腕を磨きたくなったんです。その思いを東京店のシェフに伝えたところ、『専門店でも働いたほうがいい』とアドバイスをもらって。そこでフレンチの巨匠ジョエル・ロブション氏がプロデュースするケーキ店に移り、パティシエとして働くことになりました」

柔らかい物腰と語り口調で独立までの経緯を話す山澤さん

アメリカで触れた「地域貢献」という考え

独立を志して経営と現場の両方の学びを深めていった山澤さん。アメリカにいた頃から「自分の店を持つ時は明石で」と決めていたそうです。

「経営を学ぶなかで心に強く残ったのは、ビジネスの意義として社会貢献や地域貢献が重視されている点でした。自分も地元で開業し、大好きな明石を盛り上げたい――そんな思いが募っていったんです」

さらにもうひとつ、明石でお店を開く理由がありました。実家の隣で使われなくなっていた祖父母の家です。「私の母が祖父母の家を改装してカフェをしていた時期があり、その空店舗を活用しようと考えたんです」

 

顧客の要望に応えられなかった経験を糧に

「グルテンフリー」というコンセプトを掲げたのは、前職のケーキ店での経験がベースになったそうです。

タブレットを用いてお店や商品の説明を行う山澤さん

「お店で接客していると、『小麦粉が入っていないケーキはありますか?』と聞かれることがありました。しかしフランス菓子のほとんどは小麦粉を使っているため、プリン程度しかお勧めできずに申し訳なく思っていたんです」

特定のニーズがありながら、日本では扱うお店がほとんどない。ならば小麦粉を使わなくても美味しく食べられるお菓子を自分でつくろう――そう考えて試作を始めたのが店舗コンセプトへとつながっていきます。

「米粉やアーモンドの粉などを使って試作すると、ほろりと崩れるような食感や優しい味わいが出せるという面白い発見がありました。その後も試作を重ねた結果、自信を持って提供できるお菓子をつくることができたのです」

このグルテンフリーの焼き菓子は主に物販として扱い、カフェの主力は前の職場でも提供していたそば粉100パーセントのガレットに決めました。

気心の知れた和内さんと二人三脚で
お店をオープン

こうして二本柱でお店のオープンを目指すことになりましたが、開業するためには資金が必要です。山澤さんは自己資金に加え、兵庫県の「ふるさと起業・移転促進事業(兵庫県へのUJIターン起業家向け助成金)※」を活用。ビジネスプランが採択され、支給された助成金を厨房施設の購入などに充てました。

独立にあたって心強かったのは、前職のケーキ店でマネージャーを務めていた和内勇一さんが協力してくれるようになったことです。

「それぞれの得意分野を生かしながら、相談しつつお店をつくっています。思いを共有するビジネスパートナーがいてくれて心強いですね」(山澤さん)

明石にUターンして再認識した「住みやすさ」

独立準備のために東京から明石にUターン後、まず実感したのは「住みやすさ」だと言います。

「明石は都会過ぎず田舎過ぎず、本当に住みやすい街だなと改めて感じました。大阪にも神戸にも電車一本で行けるアクセスの良さも魅力ですね」

さらに開業という視点での明石の利点もありました。ひとつは明石駅前再開発の時期と店舗のオープン時期が重なり、より幅広い客層の来店が期待できたこと。そしてもうひとつは、豊かな食材が手に入る地の利です。

「明石は海産物に恵まれているのはもちろん、農畜産物の生産者とも距離が近く新鮮な食材が手に入る良さがあります。すでに近くの農家の方から朝採りの野菜を仕入れてガレットの食材として提供していますが、今後も地元の食材を積極的に使ってお客様に喜んでいただきたいですね」

地元生産者とつながり、明石の魅力を全国に発信したい

2017年2月のオープン以降、前述のように口コミで評判が広まり、女性客や小さなお子さんを連れたファミリー層の顧客も多く訪れるとのこと。さらに山澤さんは各地のイベントに出店してグルテンフリー焼き菓子を紹介されていて、そうした場で出会った顧客が遠方から来店してくれる機会も増えてきたそうです。

家具などもお母様がされていたカフェから引き継いだとのこと

「お店は幹線道路から一本中に入った静かな環境です。普段の生活からひと呼吸置いた隠れ家のような空間でリラックスしてもらえた嬉しいですね」

そう話す山澤さんは、「今後は物販にも力を入れていきたい」と意欲をみせます。

グルテンフリーマドレーヌのほか自家製ジャムなども

「お店では自社の商品だけでなく、地元生産者の方々の商品も扱っていけたらと思っています。さらにオンラインショップも活用し、地元明石の良さを全国に発信していきたいですね」

店舗を通じて明石に人を呼び込むと共に、ネット通販を利用して明石の魅力を全国に――「地元明石で開業したことで、少しでも地域の力になれたらと思っています」

取材班を出迎えてくれた愛猫のミーシャ君とともに

※:県外からUJIターンにより兵庫県へ移住し、起業・第二創業を目指す方を支援する事業。

文・写真/高橋武男


【店舗情報】
GF Kitchen
〒673-0846
兵庫県明石市上ノ丸3-10-10
Tel:078-917-9610
https://www.gfkitchenakashi.com/
営業時間:10:00~17:00
(L.O.16:30/Lunchtime 11:30~13:30)
定休日:毎週月曜、不定休(店頭とウェブにて毎月更新)

 

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