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【神河町】移住で叶えた、人も地域も元気になる暮らし

兵庫県の真ん中にある、ハート型のまち神河町。ススキで有名な砥峰高原や笠形山をはじめとする山々に囲まれ、名水も多いこの地域。豊かな自然はもちろん、日本遺産「銀の馬車道」や紅葉の名所「法楽寺」など歴史的なスポットが数多くあります。観光資源が溢れるこのまちに惹かれて移住を決め、現在『地域おこし協力隊』として活躍している岩下知美さん。今回は、好きな場所でやりたいことを実現するために彼女がどのような移住スタイルを選んだのかを伺いました。

好きな場所をもっと深堀りしたいと、移住を決意

地域おこし協力隊 岩下知美さん

神河町の魅力について話し出すと止まらなくなる、朗らかな語り口調が印象的な岩下さん。ここに来る前は姫路市に住み、兵庫県中播磨県民センターで銀の馬車道の観光PR事業に携わっていました。仕事で神河町を初めて訪れたのは2014年頃。何度も訪れるうちに、観光資源がぎゅっと凝縮されているまちの魅力に惹かれたそうです。そんな時、神河町で『地域おこし協力隊』の募集があることを知りました。

「これは運命だと思って。その時していた仕事と変わりがないし、地域に根づいてもっと深掘りができるのではと思い、ここに来ることを決めました」

そんな岩下さんに家族構成を伺うと、夫と4人のお子さんがいるとのこと。お子さんのうち上の二人はともに結婚をして家を出ていて、下の二人は今、高校生と中学生だといいます。そんな彼女はどのような形の移住を選んだのでしょうか。

「逆単身赴任みたいな感じで、とりあえず私だけ移住しました。姫路市と神河町は車で50分くらいの距離なんですね。近いので、週末は家族が神河町に来てバーベキューをしたり、臨機応変に暮らしています」

当時、ご家族と姫路市で暮らしていましたが、『地域おこし協力隊』になるにはその地域を拠点に住む必要があり、2019年にこの地に移住。暮らすなら、地域に根付いた場所がいいと思っていた岩下さん。面接の時に紹介してくれた10LDKの古い日本家屋を一目で気に入り、山や畑など自然に囲まれた環境で移住生活がスタートしたそうです。

岩下さんが移住してよかったことの一つが水だと言います。おいしい水からとれたお米や野菜、時には川魚を近所の方からいただくこともあり、ここでの食生活には大満足しているそう。でも、移住して気づいた魅力はそれだけではありませんでした。

「ここは限界集落で、一人暮らしの方が多いんですね。私がそばにいることで『来てくれてよかった』と言われたこともあって……。人と人とのふれあいがあってコミュニケーションできるところが素敵だし、お互いに支え合いながら暮らせるところも魅力ですね」

夏の砥峰高原と神河町マスコットキャラクターのカーミン。顔の形は、この町の地形と同じハート型。

移住したから気づいた、このまちをPRする面白さ

「たくさんの観光資源があるからその化学反応かもしれませんが、神河町って熱い人が多くて面白いですね。PRする時の魅せ方が上手なのも、その裏には熱い人が大勢いるからだと思います」

その一例として、紹介してくれたのがこのまちのキャラクター『カーミン』を使った『カーミンの観光かるた』。かるたとしても遊べますが、トランプもできるという優れもの。これはプロジェクトチームの皆さんが活発に意見を交わし、生まれたアイデアだそう。1年半かけて、読み札を公募するなど地域を巻き込み作り上げたこのグッズは、観光協会などで販売するだけでなく、地元の幼稚園児や小・中学校生のいる家庭をはじめ、公共施設などに無償で配られ、住民の方々にも楽しんでもらっています。また、これを使ったかるた大会やARスタンプラリーなど面白い取り組みも広がっています。

神河町のマスコットキャラクター、カーミンの観光かるた。
イベントのお手伝いをしている岩下さん。PR活動は多岐にわたるそうです

やりいたいことが尽きない日々。まずは住んでみて!

「毎日、面白いことがたくさんある」と楽しく仕事に取り組んできた岩下さん。「一人ではできないことばかりですが、皆さんが協力してくれるので出来上がるものも質が高くなるんです。たくさんの方々に楽しんでいただけるものができるので、やりがいがありますね」と笑顔で話してくれました。

岩下さんと一緒に働いている観光協会のスタッフの皆さん

最後に、移住を考えている人へのアドバイスを岩下さんに尋ねると、こんな返事が返ってきました。

「住まないとわからないことはたくさんあると思います。まずは住んでみて、私の場合は水が合って、どんどん自分の心も体も元気になっていくのを感じたんです。人もあたたかくて……。また、あとで知ったんですが、神河町は高校生まで医療費が無料なんです。地域ごとに特色があるので事前に支援策を調べるのもいいと思います」

地域おこしで人やまちを元気にするお手伝いをしながら、自分自身も元気になったという岩下さん。移住のスタイルも人それぞれ。まずは住んでみて、自分にあった暮らし方を実践していく中で、選択肢を変えていくというのも一つかもしれません。

移住者インフォメーション

移住者  地域おこし協力隊 岩下知美
移住年  2019年
出身地  姫路市
移住先  神河町
活動拠点 一般社団法人神河町観光協会
神崎郡神河町鍛冶142番地47
兵庫県神河町 公式観光サイト「かみかわ観光ナビ」

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