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【三田市】野良仕事&大阪で企業勤め

岡田真二さん・まどかさん夫妻

野良仕事&大阪で企業勤め

 はじめに…「楽」という字は“らく”“たのしい”と読みますよね。では、“ラクなことは楽しい”ですか?

 私たちは、五右衛門風呂や竈(かまど)を使って生活、つまり薪を使った生活をしています。でも私たちは大変とは思っていません。“楽しい”からです。“ラクなことは楽しい”ですか?とききましたが、逆に、“楽しいことはラク”ですか?楽しいことをしているとあっという間に時間が過ぎませんか。

例えば、子どもが楽しく遊ぶためには、“時間・空間・仲間”(“三間=さんま”と呼びます)が必要です。今の世の中では、この“三間”を揃えるのは難しい。都会には遊ぶ空間がない。田舎には子どもが少なく、仲間が少ない。そして子どもは忙しく、時間がない。

 “間”が付く言葉が他にもあります。“手間”です。私たちは薪を使ってごはんを炊き、お風呂を沸かします。手間をかけた生活は、楽しいのです。でも、今の世の中は、まず手間を省こうとする、それがラクで便利だという流れです。その結果、同時に楽しさがなくなっている気がします。手間と楽しさは相性がいいのです。私たちが引っ越したときには「よくこんな不便な場所に来たね」と言われました。ですが、私たちの暮らしは、薪が手に入ることが大事なわけです。山に囲まれて薪が手に入る今の環境というのは、非常に便利です。つまり、便利さは人によって、暮らしによって違うはずなのです。

 もうひとつ大事なことを見つけました、“責任”です。田舎は水がきれい、空気がきれい、景色がきれい…でもそれって、地元の方が守っているものなのです。草刈りをしたり、ときにはチェーンソーで木を切ったり…そういうことが脈々と続けられてきていて、住民になれば私たちも責任を担っているわけです。ある程度責任がないとハリがない。責任がある人生はとても楽しいと思います。

 私が強調したいのは、直感と違和感。みなさんは、直感で「今日のセミナー、楽しそうだ」と思ったわけですよね。そして「今の暮らし、いいのだけれどちょっと物足らなさを感じている」という違和感。違和感はひょっとしたら責任感からきているかもしれません。「今のままの社会でいいのか」という大きな責任感が漫然とあって、それが違和感となって、さらに直感としてこの場にいる。移住を考えているならまずは実際にその空間に立ってほしいです。直感を感じたら、そこは、“GO!”です。違和感を覚えたら、やめた方がいいですが、自分の直感と違和感を信じて移住先を探すと、きっとうまくいくのではないかと思います。

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