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しごと・就職【神戸市】株式会社フェリシモ〔カタログ通販〕

生活雑貨事業部 小木のり子さん

目次

1.わたしの仕事―猫好きが喜ぶ商品を企画開発
2.ヒットメーカーの頭の中―共感を生むことが大切
3.会社を選んだ理由―自分のアイデアを形にできると確信
4.神戸での暮らし―飲み会の締めはケーキと紅茶で
5.これからの目標―イベントもどんどん企画したい

1.わたしの仕事―猫好きが喜ぶ商品を企画開発

【聞き手】「猫部」の活動を教えてください。

【小木さん(以下「小木)】社内に自分の好きなことや趣味を事業化につなげるための部活動があります。その一つが「猫部」。野良猫が殺処分されてしまう現状を憂い、企業として何かできないかという思いから、商品の売上げの一部を猫の保護に取り組んでいる団体に寄付するところから活動がスタートしました。

私が入社して配属された部署のリーダーがたまたま猫部員で、私自身猫が大好きだったことから興味半分で入部しました。ツイッター上で、猫好きのファンの方からの、こんなのものがあったらなあという声を拾ったり、部で考えている商品のアイデアをぶつけて反応を確かめたりする中から商品開発を進めています。

入社1年目に考えた、手帳に貼れる猫のシールや、漫画家の山野りんりんさんのツイッター上での提案から猫の引っかき傷を楽しく隠す「にゃんそうこう」を企画しヒットしました。ぷにぷにした肉球をさわるのが好きな人が多いことから、肉球のような肌になるハンドクリームの商品化を思いついた時は、どうせなら肉球の匂いもつけたい、とツイッター上でどんな匂いを感じるかアンケートをとりました。そして生まれたのが「プニプニ肉球の香りハンドクリーム」。香ばしいポップコーンの匂いがついており、これも人気商品に育っています。

2.ヒットメーカーの頭の中―共感を生むことが大切

【聞き手】家事雑貨チームではどのような商品企画を担当しているのでしょうか。

【小木】「Kraso」という媒体を通じ、家事が楽しくなったり、楽になったりする生活雑貨を企画、開発しています。私の本好き、漫画好きが高じて、企画したのがカラーボックスに段差をつけて2列に本が置けるグッズです。これを使うことで、奥の本の背表紙のタイトルも見えるようになります。そのほかにも、ゴミ箱やふきん、器などをちょっとオシャレにした商品も送り出しています。

【聞き手】商品開発のアイデアはどこから生まれてくるのでしょうか。

【小木】毎日家に帰るとWEB上で猫の表情を写したまとめサイトを見ているだけであっという間に時間が過ぎていきます。そこから飼い主さんはこういうものを欲ししがっているのだな、こういうところを可愛いと思っているのだということを知って、それがヒントになります。単に可愛いものではなく、猫好きの方にとって共感が得られる「ああ、これあるある」と思っていただけるようなグッズを開発できるよう考えています。生活雑貨については、私自身家事が大嫌いなので、どうすればズルができるか、楽しくなるか、という発想からアイデアが生まれてきます。

3.入社の理由―自分のアイデアを形にできる会社

【聞き手】フェリシモに入社した経緯について教えてください。

【小木】静岡県の浜松出身で、東京の武蔵野美術大学に進学しました。大学では普段学生にとってなじみのない学長をもっと身近な存在として感じてもらおうと「学長アイドル化計画」を企画し、等身大パネルなどをつくったりしていました。もともと広告プロモーションの世界にあこがれていたのですが、大学で勉強するうちに人が面白いと思うことを考えるのが好きなことに気づきました。フェリシモは母がよく商品を購入していたので知っており、この会社でなら自分のアイデアを形にできるのではと思い、志望しました。

【聞き手】初めて神戸を訪れたときの印象はどうでしたか。

【小木】大学時代に神戸のプロジェクトに関わっている人を通じて、阪神・淡路大震災を契機に防災の活動に熱心であること、デザイン都市など新しいまちづくりの取り組みを積極的に進めている印象を持っていました。

通り過ぎるような街でもわたしはすぐにその街が自分にとって相性が良いか、悪いかをすぐに感じるのですが、神戸を初めて訪れたときに良いイメージをすぐに持ちました。

4.神戸での暮らし―飲み会の締めはケーキと紅茶で

【聞き手】神戸での暮らしはいかがですか。

【小木】三宮の中心部から自転車で10分ほどのところに住んでいます。コンパクトな街で、買い物をしたり、映画を見たり、お茶を飲んだりが自宅から歩ける行動範囲で完結します。おいしいケーキ屋さんが夜遅くまで開いていて、飲み会の締めはラーメン、ではなく、ケーキと紅茶ができるのも神戸ならではだと思います。本社のある神戸旧居留地には港で発展した歴史を感じさせる建物がたくさん残ってますし、古いものと新しいものが渾然としているところも好きですね。、山好きの同僚に連れられて六甲山に登ったり、メリケンパークのあたりまで海を見に散歩したり、近くの川では夏前になるとホタルが乱舞しています。自然までもがコンパクトな中に納まっており、自然が残る故郷の浜松にも似て、長年暮らしているような気にさせられます。

【聞き手】神戸の街から仕事のアイデアの刺激を受けることもありますか。

【小木】会社の帰りはあえて自転車を引いて歩きながら30分かけて自宅まで帰っています。この時間を使って1日あったことや考えていることを整理しているとアイデアがわいてくることがあります。帰り道の途中にある雑貨屋さんに寄り道して刺激をもらうこともあります。週末は北野町に残っている異人館のあたりの高台まで散歩がてらよく歩いていきます。眺望の良いところから眼下に広がる海沿いの景色を見渡していると考えがひらめいてくることがあります。

5.これからの目標―イベントも企画したい

【聞き手】これからの目標を聞かせてください。

【小木】猫部では2016年10月、西宮ガーデンズ内に初の実店舗をオープンしました。どのような什器を置くかについてお客様とワークショップをして考えました。開店後は商品を一度に見ていただけるだけでなく、猫好きの仲間が集う場としても機能しており、イベントも積極的に開催しています。猫好きのファンとつながりながら今後も継続的にヒット商品を出せるようにしていきたいですね。商品企画の仕事を通じて外部の方を知り合う機会も増え、外に出てお話を聞くことも多くあります。そのような外のつながりを大事にして、商品ばかりではなくさまざまなイベントも企画できればいいなと考えています。

フェリシモの企業概要

社名

株式会社フェリシモ

所在地

〒650-0035 兵庫県神戸市中央区浪花町59番地

TELL

078-325-5555 (代表)

HP

http://www.felissimo.co.jp

設立

1965年5月

代表者

代表取締役社長 矢崎和彦

資本金

18億6800万円(2016年2月末日現在)

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